岸田文雄首相が開いた第2次内閣発足の記者会見から、給付金関係の内容は次の通り。

 来週中に数十兆円規模の経済対策を取りまとめます。年内できるだけ早期に補正予算を成立させ、国民の皆さんに一刻も早くお届けいたします。総裁選のときから、非正規、女性、子育て世帯、学生を始め、コロナでお困りの皆様へ給付金をお届けすると申し上げてきました。この個人向け給付金について、本日、公明党・山口代表と基本的な方向性において合意いたしました。

 非正規など経済的にお困りの世帯に対して、1世帯当たり10万円の現金給付を行います。また、コロナ下で厳しい経済状況にある学生に対しても、就学を継続するための10万円の緊急給付金を支給いたします。困窮されている方々には、このほか生活困窮者自立支援金の拡充など様々なメニューを経済対策において用意いたします。

 子育て世帯に対しては、年収960万円を超える世帯を除き、18歳以下1人当たり10万円相当の支援を行います。予備費も活用して、年内にプッシュ型で5万円の現金給付を始めます。その上で、来年春に向けて5万円相当の支援を行います。子育てに有効に活用いただけるよう、クーポン・バウチャー方式を原則とした仕組みと致します。

 事業者向けの給付金については、昨年の持続化給付金並みの支援を事業規模に応じて、11月から3月までの5か月分まとめて、一括で給付いたします。雇用調整助成金については、感染が拡大している地域、業況の厳しい事業者の方々向けの特例を3月まで延長いたします。

 また、最近のガソリン、灯油価格の高騰を踏まえ、農業、漁業など関係業界やお困りの方々に対する支援を行ってまいります。

財源をどうするのか?広く薄くの給付で本当に効果があるのか?等、疑問はあります。今後、詳細が発表される見通しです。

いずれにしても、申請件数は相当量です。問題は、円滑な請求受付、審査、支給です。支給条件を明確にすること、審査を必要以上に保留せず、すみやかに実施すること、書類の不備について、その箇所や理由を明確に指摘すること、などが必要です。

詳細:令和3年11月10日 岸田内閣総理大臣記者会見