建設人ハンドブック(2025年版)がリリースされました。
ざっと眺めると、取り組むべき課題のリストが並んでいる、という印象です。知らなかった新出キーワードも少なくありません。
新型コロナ禍や、人件費・資材費高騰の記述はほとんどありません。それらの影響が無くなったわけではありませんが、金利のある経済、正常な経済に戻りつつある日本は、国際的レベルからの立ち遅れをこれ以上放置できない、という危機感から“再始動(リスタート)”へと舵を切っているように思います。
懸念は、今年(2024年)4月に建設業にも適用された時間外労働の罰則付き上限規制です。公共工事などを見ていると、終業時間が来たら現場には誰も居ないですが、一般家屋の工事などは、夜の7時を過ぎても作業しているようです。運用が進んでいる比較的大きな企業でも、書類作成などは、残業や休日出勤などで対応することがあるようです。制度の浸透は一様ではなさそうです。
物価と賃金のバランスの取れた上昇も、今のところ道半ばです。一般に、賃上げだけで持続的な経済成長は難しいです。新しい社会課題を解決する、新しい技術の開発に取り組むために、イノベーションや生産性向上が実現し、付加価値が生まれます。それが結果として賃上げにつながる、という順序です。新たな取り組み課題を見つけることが大切です。
『建設人ハンドブック2025年版』日刊通信建設新聞社
キーワード集
第1章
時間外労働の上限規制
第三次担い手三法
経済財政運営と改革の基本方針2024
新しい資本主義実現本部/新しい資本主義実現会議
日本建設業連合会
全国建設業協会
全国中小建設業協会
建設産業専門団体連合会
やすみん
ウィークリースタンス
iConstruction 2.0
第2章
公共工事設計労務単価
建設キャリアアップシステム
建設キャリアアップシステム処遇改善推進協議会
働き方自己診断チェックリスト
適正でない一人親方の目安
技術者現場配置特例の企業集団制度
ICT施工stageⅡ
生活衛生等関係行政機能強化関連整備法
安全衛生対策項目の確認表
建設工事における安全衛生経費の確保に関する実務者検討会
自動物流道路に関する検討会
環境配慮型コンクリート
UAV(無人航空機)のレベル4飛行