私も、商品の配送サービスをよく利用するので、その便利さには感謝している。
とは言え、驚くこともある。まず、配送された箱に貼ってある配送先のシール。配送先の名前と住所が、小さなシールの、さらにまた小さな区画の中に、細かい文字で書いてある。機械が確認するバーコードのほうがよほど目立つのだ。これでよく配送ミスしないなあ、と感心していたら、いつだったか、やはり配送ミスは起きた。
配送時間についても驚くことがある。夜の9時近くになって配達されることがある。「こんな遅くまで、大変ですね」と声をかけたら「今日は、まだ、もうちょっと頑張るんです」と言って、配達員は駆け足でトラックに戻って行った。
配送ミスが起きた時、お客様対応センターの電話対応はとても丁寧だった。しかし、誤配送の解除が出来ただけ。また注文するの?代金は今月2重に請求されて、誤配送分の返金は来月なの?
末端ユーザから見ても、物流業の問題点はけっこうある。配達員もお客様対応担当員も、みんな頑張っているのだけれど、全体としてうまく嚙み合ってる感じがしない。
そんな問題意識で読んだ。
土井 大輔 『物流業 4つのサステナブル・ビジネスモデル』ダイヤモンド社