第207回臨時国会が召集されました。
岸田首相の所信表明演説の中に、建設業の適正取引に関する言及がありました。

七 新しい資本主義の下での分配

人への分配は、「コスト」ではなく、未来への「投資」です。
官と民が、共に役割を果たすことで、成長の果実をしっかりと分配し、消費を喚起することで、次の成長につなげます。
これこそが、持続可能な経済、そして、成長と分配の好循環による新しい資本主義を実現するための要です。
まずは、国が率先して、看護・介護・保育・幼児教育などの分野において、給与の引き上げを行います。
介護、保育、幼児教育の現場で働く方については、来年2月から3%、年間11万円程度給与を引き上げます。
看護職の方を対象に、まずは、地域で新型コロナ医療対応など、一定の条件を満たす医療機関で勤務する方については、段階的に3%、年間14万円程度給与を引き上げていきます。
その上で、民間企業の賃上げを支援するための環境整備に全力で取り組みます。
給与を引き上げた企業を支援するための税制を抜本的に強化します。企業の税額控除率を、大企業は最大15%から30%へ、中小企業は最大25%から40%へ、大胆に引き上げます。
赤字でも賃上げする中小企業については、ものづくり補助金や持続化補助金の補助率を引き上げる特別枠を設けます。
下請けGメン倍増による下請け取引の適正化や、大企業と中小企業の共存共栄のためのパートナーシップ構築宣言推進により、賃上げに向けた環境を整えます。
建設業では、官と民が協働して、公共調達単価の引き上げや下請けの適正発注の徹底により、直近6年間で年平均2.7%と、全産業平均を大幅に上回る賃上げを実現しました。こうした官民協働の取組を、他業種に広げます。
世界の物価が上昇し、我が国に波及する懸念が強まる中、我が国経済を守るためにも、賃上げに向け、全力で取り組みます。
民間企業に賃上げを促す際には、賃上げと企業の成長の好循環を作り出し、持続的な賃上げを可能としなければなりません。
付加価値を創出し、経済的豊かさや力強さをもたらす原動力は、「人」です。人への投資を積極化させるため、3年間で4000億円規模の施策パッケージを新たに創設します。
非正規雇用の方を含め、学び直しや職業訓練を支援し、再就職や、正社員化、ステップアップを強力に進めます。
企業における人材投資の見える化を図るため、非財務情報開示を推進します。
今回の経済対策で、最初に手をつけるべき政策を実現させた後に、日本の未来を担う「若者世代・子育て家庭」にターゲットを置き、その所得を大幅に引き上げることを目指していきます。
カギは、「人への分配」に加え、「男女が希望通り働ける社会づくり」、「社会保障による負担増の抑制」です。
全世代型社会保障構築会議を中心に、女性の就労の制約となっている制度の見直し、勤労者皆保険の実現、子育て支援、家庭介護の負担軽減、若者・子育て世帯の負担増を抑制するための改革、さらには、こども中心の行政を確立するための新たな行政組織の設置に取り組んでいきます。
これらの政策を総動員することにより、分厚い中間層を取り戻していきます。
来春には、新しい資本主義実現会議の場で、全体のグランドデザインと、その実行計画を取りまとめます。世界に向けて発信し、同じ問題意識を持つ主要国の首脳と共に、グローバルの議論をけん引します。第207回臨時国会岸田文雄首相所信表明演説

“新しい資本主義”のもと、人への投資を活性化する方針です。
具体的には賃上げの促進です。
大企業からのコスト削減要求が厳しく、賃上げ分を価格転嫁することが困難な中小企業に対しては、取引適正化の観点から独占禁止法の適用による保護が活発になるかもしれません。

“新しい資本主義”の内容は、残念ながら、まだよくわかりません。