「令和3年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」

今年度の基本方針では、中小企業・小規模事業者向け契約目標は、国等全体として61%、新規中小企業者向け契約目標は、引き続き3%と設定しています。

10月1日からの最低賃金額の大幅な引上げを考慮し、受注者である中小企業・小規模事業者が最低賃金引上げ分の円滑な価格転嫁を図ることができるよう柔軟に契約額の変更に応じること、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業・小規模事業者に対する配慮を強化するため、入札参加機会の確保のための柔軟な対応を行うこと等を明記しています。

(5)中小建設業者に対する配慮
① 国等は、中小建設業者を取り巻く現下の諸情勢に鑑み、政府が進める「働き方改革」関連の取組や関係省庁からの要請等に留意しつつ、必要な工期を確保するため、国庫債務負担行為の活用や中小工事の早期の発注等により、施工時期の平準化を図る等により、中小建設業者に対し特段の配慮を払い、その受注機会の増大に努めるものとする。併せて、発注時期の平準化、工期の変更等の状況をモニターするなど、受注する中小建設業者が長時間労働せざるを得ないような発注・契約の実態把握に努める。また、契約後に受注者から「働き方改革」に関する相談があった場合には、上記4(3)に掲げる官公需に関する相談体制を活用するよう努めるものとする。

② 国等は、一般競争や指名競争を行うに際しては、極力同一資格等級区分内の者による競争を確保するものとするが、優良な工事成績を上げた中小建設業者に対しては、施工能力等を勘案し、上位の等級に属する工事に係る競争に参加できるようにする等積極的に受注機会の確保に努めるものとする。

③ 国等は、特に、公共工事に関する発注に当たっては、共同による請負の適切な活用の一層の推進等により、中小建設業者に対する受注機会の増大に努めるものとする。

④ 国等は、地域の建設業者、専門工事業者等の中小建設業者を活用することにより円滑かつ効率的な施工が期待できる工事については、極力分離・分割して発注を行うよう努めるものとする。これにより、中小建設業者の受注機会の増大に努めるものとする。

⑤ 国等は、地方公共団体と連携して、発注関係事務の運用に関する指針及び公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針などを踏まえ、地方公共団体の取組の「見える化」をはじめとした方策を通じて、公共工事等の実施に必要な工期・履行期間の確保及び地域における公共工事等の施工時期等の平準化を図る。これにより、中小建設業者の受注機会の増大に努めるものとする。

詳細:経済産業省 「令和3年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」を閣議決定しました