令和元年9月1日から以下の規定が施行されます。

(1)建設業従事者の責務の追加(建設業法第二十五条の二十七)
建設工事の従事者は、建設工事に関する自らの知識や技術又は技能の向上に努めることが求められます。(努力義務)

(2)建設業者団体等の責務の追加(建設業法第二十七条の四十)
建設業者団体は、災害の復旧工事の円滑かつ迅速な実施が図られるよう必要な措置を講ずるよう努めることが求められます。(努力義務)

(3)その他
・中央建設業審議会の審議事項の追加(建設業法第三十四条)
・公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針に定める事項の追加(入契法第十七条)

※ 上記以外の一年六月以内で政令で定める日から施行することとされている部分については、令和2年10月1日から施行されます。
※ 二年以内で政令で定める日から施行することとされている部分(技術検定関係)については、令和3年4月1日から施行されます。

参照条文
改正建設業法
(建設工事の担い手の育成及び確保その他の施工技術の確保)
第二十五条の二十七 建設業者は、建設工事の担い手の育成及び確保その他の施工技術の確保に努めなければならない。
2 建設工事に従事する者は、建設工事を適正に実施するために必要な知識及び技術又は技能の向上に努めなければならない。
3 国土交通大臣は、前二項の施工技術の確保並びに知識及び技術又は技能の向上に資するため、必要に応じ、講習及び調査の実施、資料の提供その他の措置を講ずるものとする。
改正建設業法
(建設業者団体等の責務)
第二十七条の四十 建設業者団体は、災害が発生した場合において、当該災害を受けた地域における公共施設その他の施設の復旧工事の円滑かつ迅速な実施が図られるよう、当該復旧工事を施工する建設業者と地方公共団体その他の関係機関との連絡調整、当該復旧工事に使用する資材及び建設機械の調達に関する調整その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
改正建設業法
(中央建設業審議会の設置等)
第三十四条 この法律、公共工事の前払金保証事業に関する法律及び入札契約適正化法によりその権限に属させられた事項を処理するため、国土交通省に、中央建設業審議会を設置する。
2 中央建設業審議会は、建設工事の標準請負契約約款、入札の参加者の資格に関する基準、予定価格を構成する材料費及び役務費以外の諸経費に関する基準並びに建設工事の工期に関する基準を作成し、並びにその実施を勧告することができる。
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律
(適正化指針の策定等)
第十七条 国は、各省各庁の長等による公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置(第二章、第三章、第十三条及び前条に規定するものを除く。)に関する指針(以下「適正化指針」という。)を定めなければならない。
2 適正化指針には、第三条各号に掲げるところに従って、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 入札及び契約の過程並びに契約の内容に関する情報(各省各庁の長又は特殊法人等の代表者による措置にあっては第四条及び第五条、地方公共団体の長による措置にあっては第七条及び第八条に規定するものを除く。)の公表に関すること。
二 入札及び契約の過程並びに契約の内容について学識経験を有する者等の第三者の意見を適切に反映する方策に関すること。
三 入札及び契約の過程に関する苦情を適切に処理する方策に関すること。
四 公正な競争を促進し、及びその請負代金の額によっては公共工事の適正な施工が通常見込まれない契約の締結を防止するための入札及び契約の方法の改善に関すること。
五 公共工事の施工に必要な工期の確保及び地域における公共工事の施工の時期の標準化を図るための方策に関すること。
六 将来におけるより適切な入札及び契約のための公共工事の施工状況の評価の方策に関すること。
七 前各号に掲げるもののほか、入札及び契約の適正化を図るため必要な措置に関すること。
3 適正化指針の策定に当たっては、特殊法人等及び地方公共団体の自主性に配慮しなければならない。
4 国土交通大臣、総務大臣及び財務大臣は、あらかじめ各省各庁の長及び特殊法人等を所管する大臣に協議した上、適正化指針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
5 国土交通大臣は、適正化指針の案の作成に先立って、中央建設業審議会の意見を聴かなければならない。
6 国土交通大臣、総務大臣及び財務大臣は、第四項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、適正化指針を公表しなければならない。
7 第三項から前項までの規定は、適正化指針の変更について準用する。

詳細:国土交通省