国土交通省が、主任技術者、管理技術者の「専任」の解釈、運用を明確化し、各地方整備局等に通知しました(12月3日)。

問題の所在 主任技術者又は管理技術者(以下、管理技術者等)は、建設工事を適正に実施するため、当該工事現場にて業務を行うことが基本であり、とくに請負金額が3500万円(建築一式工事の場合7000万円)以上の公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事で政令で定めるものについては、管理技術者等は、工事現場ごとに専任の者でなければならない、とされている。この“専任性”の解釈、運用が、技術者の継続的能力開発や、働き方改革との間で、問題になっている。
専任とは? 専任とは、「他の工事現場に係る職務を兼務せず、常時継続的に当該工事現場に係る職務にのみ従事すること」を意味し、「必ずしも当該工事現場への常駐を必要とするものではない」と明確化された。

つまり

合理的な理由により、一定の条件のもとで、管理技術者等が短期間工事現場を離れることについては差支えない。

合理的な理由とは? 技術研鑽のための研修、講習、試験等への参加
休暇の取得
その他
一定の条件とは? 次の両方を満足すること。

  1. 適正な施工ができる体制を確保する
  2. その体制について、元請の管理技術者等の場合は発注者、下請の主任技術者の場合は、元請又は上位の下請の了解を得ていること
適正な施工ができる体制とは? 必要な資格を有する代理の技術者を配置する、工事の品質確保等に支障のない範囲内において、連絡を取りうる体制及び必要に応じて現場に戻りうる体制を確保する等
現場に戻りうる体制 必要な資格を有する代理の技術者の配置により適切な施工ができると判断される場合には、現場に戻りうる体制を確保することは、必ずしも必要ない。

詳細:国土交通省