中小企業再生支援セミナーに参加しました。

第一部座談会では、30代で事業継承に取り組み、リーマンショックや東日本大震災などの危機を乗り越えた2名の若手経営者を迎え、経営再建の現実の厳しさと、その中で中小企業再生支援協議会との二人三脚で歩んだ経営改革の取り組みについて、様々な角度からエピソードを伺いました。

第二部パネル・ディスカッションでは、弁護士、税理士、金融機関の代表者も交え、再生支援協議会が関与した支援先の中小企業の7割が順調な回復を示している事実をもとに、これからの中小企業の事業承継や経営再建について、何が必要かを議論しました。

全体的なトーンは次の通り。
(1)中小企業再生支援協議会は、経営不振企業の時間稼ぎの場との誤解が少なくないが、経営者の覚悟と、金融機関の支援体制を促すためのリスケジュールの場であり、きちんと成果を出している点を、正しく認識してほしい。
(2)経営再建は、経営者が果たす役割が第一であることは間違いないが、金融機関側も、単なる債権放棄ではなく、たとえば設備投資支援のための積極的姿勢が重要である。
(3)経営再建の取り組みを円滑、有効にするためには、経営者の正確な情報開示と、金融機関の支援体制が必要で、早い時期から、双方のコミュニケーションを密にしておく必要がある。協議会を、コミュニケーションの場として活用して欲しい。

平成29年度中小企業再生支援セミナー
独立行政法人 中小企業基盤整備機構
都市センターホテル コスモスホール
2018年2月21日